ソロビズコラム「ビジネスGYMの目線」
▼「売らない営業」の妙味
先週3日、ビジネスGYMの起業家仲間と一緒に、横浜の赤レンガで「アフリカンフェスティバル2015」を見学しました。
同時に野外で行われたRCモータースポーツのKYOSHO Cupに惹かれましたが・・・(笑)
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このイベント、8回目を迎えるイベントで、ここ3年ほど注目して見ています。アフリカ各国の大使館とアフリカの産品を販売する業者が半々の割合で、ちょっとした非日常を味わうことができます。
この日はビジネスGYMのメンバーと一緒にブースを回り、アフリカの国々で発展した馴染みの薄い文化漂う商材に、その特徴を踏まえてどの様な販売の工夫をするのか考えを巡らせました。
その中で印象に残ったのが、
誰彼となく「どんどん写真撮って行ってねー。ネットで使って宣伝してねー。」と声を掛け、軽いトークで興味を引くお店と、
商材に興味を持って立ち止ったお客様にだけ、その商品にまつわる隠れたストーリーを楽しく説いて行くお店でした。
対象的な接客ですね!
でもこの2店、商品の売り込みを全くしていない点で共通していました。
他の店では試飲や試食で客を集め、しきりに商品をPRする中で、この2店は強い印象を残してくれました。そこで今回は「売らない営業」ということを考えました。
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年に1回の「非日常」を味わうイベントであることを考えると、いずれの方法でも、強いインパクトを与える売り方がポイントになります。
継続参加の線で考ると、こういったイベント出店の場合には一般的に、異文化のもつ「ストーリーを楽しく興味深く」伝えた2店の戦術は評価できますね。
とても廻りくどい売りかたではあるのですが、お客様の立場で考えた場合、こういった「売らない営業」スタイルは、価格訴求をするよりも満足感が高い売り方となるようです。
「安く買えた」よりも「わざわざ足を運んだから買えた」を訴求すること。
アフリカの商材は、このイベントを逃すと来年まで買うチャンスは巡って来ないので、その店が出店を取りやめてしまうと、現地へ旅行するか、知人がいない限り入手不可能な商品です。
このやり方だと購買数が落ちますが、年に一度のイベント、全ての店舗がオンリーワンといった特殊な状況下と考えるなら、高い収益率で価格をコントロールして、顧客の知覚価値を高めることが重要になりますね!
さらに、通販などで受け皿を作り販路拡大する際にも、今回の2店のようなリピート購買や正の口コミに繋がる販売方法は、リピート作りに役立ちます。
「今を稼ぐか、明日を稼ぐか。」
それぞれの置かれた状況によっても変わりますが、ビジョンをもつ起業家には、ぜひ後者を目指してもらいたいものです。
アフリカンフェスティバル2015
http://africanfestyokohama.com/